kimiko の紹介

エッセイスト 地球ひとり旅 著書 ”地球ひとり旅”・・我が魂の遍歴 2012.09 文芸社 「世界の山旅に魅せられて・・”地球の今を視た”東京出版 2006.09 2016.10.01ピエールフォシャールアカデミー国際歯科学会 文化講演 タイトル”何故のひとり旅/異国を旅して得たもの

天空の城 竹田城跡

 2019年7月、思い立って「天空の城」を訪ねた。TV映像で雲海に浮かぶ城址に、旅情を誘われた。この景観に出遭うには、対岸の山に出向き、種々の条件を満たさねばならない。丹波・播磨・但馬の交通の要所に位置する。

 580年前の築城という。何人もの城主を変えた城跡を歩くことにした。標高350mの山城まで歩いて40分。緩やかな勾配のカーブの道路は、アスファルトで整備されていた。杉林が整備されている。

オゾンが溢れているのか、坂道の歩きも疲れない。城跡を歩く時間を入れて約2時間の観光である。


往時の兵たちは、直行の急こう配の近道を歩き、強靭な肉体を作ったのだろうか。風雪に耐え、震災に耐えた石垣に歴史をかさねた。野面積みという石垣に、懸命に生きた人間をかさねた。羽柴秀長・桑山重晴・赤松広秀と城の主を変えた城跡である。

城跡を散策した。天守台の跡・二の丸・三の丸と南北400m、東西100mの広さだ。

アマゾン ジャングル

二色(ふたいろ)に流れる川
 小型船でリバー・クルーズにでた。
市街地から三キロの地点にある、アマゾン本流と支流のタバジョス川が、合流するところだ。ジャングルの樹液を含んだコーラ色の支流の水と、アマゾン本流のデカフェの水が混じり合わずに、二四キロも並んで流れている。
船は徐々に、ドラマチックな川の色に近くなる。確かだ。二つの色の水が別々に流れている。カメラを構えてシャッターを押す。ところどころ、小さくまじりあっていて面白い。ちょうど、コーヒーにミルクを入れた時のように・・・。


 やがてボートはマイカ・レイク自然公園に向けて支流を遡った。
支流の川岸に現地人の生活が見える、船に向かって手を振る子供がいた。が私は振り返すことが出来なかった。ここに観光に来て写真を写す人と、被写体になる粗末な家の暮らし、その格差の仕組が見えるからだ。六年前、ヒマラヤ山系を歩いた時、日本人が身に付けている最新の装備や高度計が、一瞬、恥ずかしく感じたのと似ている。それは、ポーターやシェルパの澄んだ目と健気なひたむきさに対してであった。岸辺の子らに手を振ってあげる方が良かったのかも知れない。

ピラニア釣り
 船頭が船を停めた。ガイドが各人に、杼(ひ)に巻いた釣り糸を渡した。釣針に生の牛肉の小片が付いている。船の下に垂らして待つことしばし、ガイドは手ごたえがあったら知らせるように言うが、私の糸は全く反応しない。肉食の淡水魚piranha(ピラニア)は今、満腹なのだろう。すると、後ろで誰かが釣り上げたらしい。鱗がキラキラ光るピラニアの鋭い歯を見せてもらった。直ちにフライにされたのを試食した。味付けに塩と香辛料が添えてある。鯛のようでなかなか美味。
アマゾンの川幅は場所によって大きく変わり、このサンタレンでは五〇キロにもなる。一番狭いところでも一.八キロという、世界一を納得した。

二色に流れる川

ボカ・デ・ヴァレィリア(Boca da Valeria
船は、川岸から離れたところに停泊し、小型船で岸辺の村に上陸した。
たった七五人が生活しているという。それにしては多すぎる子供たちが、船から降りる観光客を待ち受けていた。村を案内してチップをもらうためだ。私一人に、三人の少女とひとりの少年が付いてきた。英語はあまり通じない。ジャングルのルートへ歩いてゆくと、山手へ登り口があった。身振りでこの道は登れるかと聞くと、案内するという。急な坂道を五分ほど登り広場に出た。小さなサッカー場のようでポールが立っている。
 こんなところへ案内する客は初めてなのだろう。彼らはキャッキャッとはしゃいでいる。固いスダチに似た木の実を拾って、食べ方を教えてくれた。年齢を聞くと一五歳というが幼く見える。少年が樹から、マンゴをもぎ取って私にくれた。薦められ皮を剥ぎ、ふくよかな香りと深い甘みを賞味した。南国の味だった。現地では、物を食べないというクルーズ船の規則を初めて破った。

 彼らの通う学校に案内してもらった。片隅に古い地球儀が置いてある。彼らにJAPANの場所を教えると「ジャパン、ジャパン」と言いながら、小さな国を指で押さえていた。
船が着くと、この学校の授業も暫時休止。小さな教室には数個の椅子と黒板だけで
机はなく、中年の女性教師が椅子に掛けて外を見ていた。私は教師に挨拶し、写真を撮らせてほしいと言うと、ゆっくりとうなずいてくれた。うつろな表情だった。教師の気持が解るような気がする。
彼らと一時間ほど一緒に過ごし、四人にガイド料として、一人二米ドルを渡して別れた。彼らは、次のお客さんを捜して稼がねばならない。
彼女たちは肥っていた。観光客が与えるチョコレートや菓子で、おやつに不自由しないのであろう。しかし、彼らが本当に求めているのは、まだ見ぬ遠い世界の文化や情報なのかもしれない。

村の学校

アマゾン・ジャングル
少女たちと別れた後、まだ、母船に戻るまでは、数時間を残している。
密林の細いトレールを数名の乗船客が歩いている。滴るような濃い緑の植物が茂っていた。精いっぱい炭酸ガスを吸い込んで、酸素を排出している“地球の肺であり、地球のエアコン”がここである。
先に、密林に入った人たちが戻って来た。「この先に何がありますか」と聞くと「何もなくて、道はエンドレスだよ」という。小雨が落ちてきたが、雨天兼用傘を持っている、飲み水も十分だ。マラリヤ対策に三種類の虫よけグッツを使っている。私の足は「まだ先を歩きたい」と催促する。時計を見て戻りの時間を逆算し、エンドレスの道を歩きだした。

密林

西洋医学で使う、医薬品の原料になる薬草の二五%は、アマゾンの熱帯雨林で発見されているという。未踏の原始の森に、地球上の生物遺伝子の半分が眠っているとは驚きだ。世界でも類まれな台地であり、別名“種の避難場所”との説が頷ける。学者は言う。
「徹底した調査研究がされる前に、動植物の絶滅が進んでいる」と。
「この植生に、二億年前のDNAが残され、遺伝子工学上の宝庫として世界のバイオ企業が注目している」との説が納得できたのは、四日前の探検で葉切蟻の生態を見たからだ。
いま、私が踏み歩いている道の両脇の植物も、貴重な薬草かも知れない。密林を歩きながら、目をこらし小さな蝶やバッタを、花やキノコをカメラに納めた。どれにも、隠された壮大なドラマが眠っていそうで・・・。

湿度が高くて、汗びっしょりの密林ウオークだが、気分は爽快なのは、溢れるオゾンのせいだろう。

気候変動(Climate(クライメェート) Change(チェンジ))が議論される時、いつも、言及(げんきゅう)されるアマゾンのジャングル、熱帯雨林の伐採が問題になる。豊富な真水の肥沃な土地は、容易に農地に転用され、大豆や米になり海外へ輸出されているからだ。「ジャングルを伐採してはいけない」と人は言う。しかし、ジャングルのままでは、彼らの生活は変わらない。流域から客船で、空路で、webで、文明や情報が運ばれてくる。ジャングルを農地に変えることで、生活の質を変えた人々に、否とは言えない。人は知ってしまったことを、知らなかったことには出来ないのだから。
毎年、失われる熱帯雨林は、増加し続けている。

 日本の一六倍のアマゾン流域。私が足を踏み入れたところは、ごく一部の点でしかないが、しっかりとわが足と皮膚で感じて戻った。このウェットな感触は、他では得られない体験だった。原始太古の自然が息づく密林とは、日々、慌ただしく生きる人間という生き物が、どこか滑稽で哀れにさえ思えるジャングルのことだった。

ベリーズ

中米の真珠 ブルーホール

セスナのパイロット運営会社社長と

カリブ海に浮かぶこの青い穴に魅せられてベリーズ国を旅したのは、10年前になる。私のカメラでこの画像は撮れない。3人乗りのセスナで写せたのは・・神秘な物語を秘めたサンゴ礁

カラコル遺跡のてっぺんに立つ バンザイ

マヤ歴のカレンダー

 

カラコル遺跡を散策

マンゴ

ガイドと一緒に

ふるさとの味


丸茄子の記憶

丸小茄子

 

 テーブルに,ライ麦パンにピクルスとターキーを挟んだサンドイッチが運ばれた。まず、ピクルスに手が伸び、思い切りカリッと噛んだ。その音で、隣のテーブルの二人の中年女性が振り向いた。あっ、そうだった。ここは西洋文化圏、食べる時の音はマナー違反なのだ。

 コッツウォルズ(英国の田舎村)のフットパスを三日間、ひとりで歩き終えた日のレストランである。疲れ切った体が欲したのが、漬物代わりのピクルスだった。

 窓から見える蜂蜜色の家の屋根に、私の思いはいつしか、六十年前の郷里に飛んでいた。山形県の置賜盆地で食べた“丸小茄子の一夜漬け”である。
 巾着型にコロンとしたひと口大の丸小茄子は、蔕(へた)の下が萌黄色で下部に冴えた茄子紺色が広がる。頬張ると藍色の薄い皮が弾け、果肉のブリッとした歯触りがたまらない。噛むほどに、うまみ味が口に溢れる。これが、麦ごはんとの合性が実にいい。

 当時は、六~七歳になると家事を手伝うのが当たり前だった。丸小茄子は、朝早くに収穫する。腰に大きな籠を下げ、小鋏を持って手伝った。もぎたての小茄子の蔕(へた)には、チクチクする棘がある。屈みこむと、朝露に濡れた紫色のやさしい花が頬を撫でる。茄子の木の葉陰から、「ここにいるよ!」とばかりコロッと顔を出してくれた。直径二~三センチぐらいが収穫時だ。「ちょっと小さいから明日まで待っていてね」。中に大きくなり過ぎたのがある「葉っぱの蔭で見つけてやれなかったね」と話かけたものだ。

 堆肥と有機肥料で丁寧に造られた黒い土、そこで育つ食材は、究極のオーガニックだ。育ち盛りの胃袋は、何を食べても満足したが、あの頃の暮らしに根差したあの味は、いまや“幻の味”なのである。

 食卓から季節感が失われて久しく、待ちこがれる味がなくなった。何と多くの食材に慣れてしまっただろう。いつでも、何でも食べられる時代、これは幸せなのか?と思う。

地球をひとりで旅する私は、チーズやピクルスだけでは物足りない。
いま、長寿国日本の食材が注目されている。常々、発酵食品と共に日本の漬物文化は、世界に誇れる遺産だと思っていた。沢庵や丸小茄子を噛むときの、カリッという音にこそ価値があると思うのだが・・。願わくは、食事を楽しむ健康な音(sound)として、ハードと共に伝わって欲しいものである。

 振り返ったご婦人たちに、“うっかりマナー違反”を詫びる思いを添えて、笑顔で軽く会釈した。すると、ひとり旅の東洋の女性に優しく“No problem” と、にこやかに微笑んでくれた。

はちみつ色の家

 

メルボルン

 語学留学したメルボルンから休日に、オーシャンロードを、観光した。

ダイナミックな海岸線、雄大な自然を満喫

メルボルン オーシャンロード

コアラ

ツアーガイド

 

 

アイスランドの旅

 同じもの 載せて周る ターンテーブル 我がスーツケース どこを迷うか


スーツケース 2枚の紙に化け AM3時 タクシー探す 白夜の Air Port


ギャオと呼ぶ 地球(ほし)の裂け目に 立つここは 四次元の深海 竜宮の庭か

ギャオ

産まれた手の水


Y大陸と 北米を往来しおりギャオという名の特別の場所

 

異国の街 歩いてふいに 睡魔がおそう 時刻むからだ 日本のままで

アイスランド

火の国の 氷河に降りしVolcanic Ashes(火山灰) 薄墨に溶けてデテイフォスの滝

アイスランド デティホスの滝

 

 

広島の赤い川

 広島に赤い川が流れる。
赤いTシャツと赤い帽子に応援グッツを抱えた群衆が、川のようにスタジアムに向けて流れる。広島駅からマツダスタジアムまで800mのカープロードのことだ。

 広島駅に乗り入れるローカル線からも新幹線からも、赤い人並みがぞろぞろと現れ大きな流れに吸い込まれてゆく。駅近くのジムに出向く私もこの川の流れにのり、お祭りのようにウキウキするのである。試合当日の数時間前に露店が並ぶ。「缶ビール ハンガク! カラアゲ弁当ハンガク!」と叫ぶ売り手の声の主も、赤い半纏だ。

ジムのロビーでの会話
「カープが負けると主人の機嫌が悪くて・・困るのよ」と嘆くご婦人。
「どうなっている?」これは、試合の点数のことらしい。見知らぬ人も「〇対〇で勝っているよ」と教えあう。なんとも、ほほえましい光景だ。

序盤、リーグ三連覇のカープが5連敗した。その頃、あるカープ女子は「ストレスで夜眠れない。それで持病が悪化した」と嘆く。
なんと、ありがたいフアンであろう。

 私は、TVの解説を聞いて選手の個性や人となりを知り、面白さを知った。どの選手がどのような状況で投げて、守って、打ったのかに興味がある。3万3千人の観客、9回裏2アウト満塁フルカウントで、次の一球! 手に汗握る場面だ。TV画面はピッチャーの表情をアップで映す、次にバッターの表情に画面が変わる。各選手の心理状態を憶測する、こんなスリリングな場面は、他ではなかなか味わえない。

 リーグ優勝の経済効果は、350億円という。カープフアンのストレス発散に大きな役目をはたしているのは事実だ。


かくいう私は、まだMAZDA ZOOM-ZOOMスタジアムに一度も出向いていない。球場での応援の仕方を知らない。応援中なんども繰り返すスクワット、フウセンの飛ばし方しかり。球場では「迫力が違うわよ」と友人が言う。TVの前でキャーとかワーオと叫んでいる、半端なカープ女子である。