記憶に残る高嶺の花

数年前、登った日本アルプス(奥穂高・八が岳・燕岳)北海道の利尻山・礼文島
カメラに残した高嶺の花は,今も季節違えず誇らしく咲いているのだろうか。
特に忘れ難い花をアップして見た。
ここ数年、世界の各地で珍しい花を写したが、日本独自の固有種は殊のほか愛しく思える。我が足で登ってレンズに納めたそれは、背景と空気とともに鮮明だ。

 

八ケ岳 つくもぐさ

エンレイソウ

ハクサンイチゲ

尾瀬 至仏山 クルマユリ

ニッコウキスゲ

燕岳  コマクサ

岩キキョウ

奥穂高 ひょうたん木

コバイケソウ

リンドウ

レブン アツモリソウ

カラフト アツモリソウ

キンバイソウ

礼文フウロ

エゾカンゾウ

ナナカマド 奥穂高

飛騨路・・・下呂温泉

連休後半、新幹線を名古屋で下車・高山本線の11番ホームで堺に住む娘と合流。飛騨ワイドビューで下呂温泉に到着。久しぶりの親子旅である。娘も息子もフルタイムの職業人。故に同行は、混雑時の連休になる。

  初めての高山本線である。沿線は歴史の宝庫(美濃・岐阜)であり、山々を縫って渓谷美を堪能。その昔、人の足で移動するしかなかった時代、こんな山奥で歴史の舞台が動いていたのである。「天下の名泉」のひとつで知られる下呂温泉も観光客でにぎわっていた。

下呂駅

  合掌村   白川郷から移築した合唱造りの民家で集落を再現している。豪雪地域に根付いた急斜面のかやぶき屋根の葺き替え中であった。70年前、当たり前に山形・置賜地方の風景である。屋内を見学・馬小屋・囲炉裏・農機具類・蚕部屋など・・。私の幼少時の記憶とオーバーラップする。私が育った昔話を子供たちに語ってみる。理解は難しいであろうが。

屋根の葺き替え

  陶芸体験  娘と息子は、ろくろを回して記念にマイカップを創るという。私はカメラマン。一時間のレクチャーの後、エプロンを着けていよいよ土と対話。肩に力が入って指導者のように上手くできない。頭で理解していても、いわれるように、腕や指先に伝えるのは簡単ではない。二人とも力の抜き加減に苦労していた。 作品は一か月半後に自宅に届くはずだ。   水明館 下呂温泉の老舗で両陛下をはじめ著名な宿泊医者の写真が並んでいる。 毎日PM5:00に開催される“館内ツアー”に参加した。84歳になる元支配人の張りのある声、名画や彫刻の解説に引き込まれた。横山大観・伊東深水など・・。5百畳の宴会場・2000人も立食パーティー会場、能楽堂。広大な庭園。さながら博物館の中の温泉宿である。 半年前に予約した家族旅行の記録にHPは便利である。    

伊豆 下田→石廊崎

下田港 ペリー提督艦隊・・開港の歴史の舞台となった。160年前のことである。 開国博物館を訪ねた。伊豆半島の小さな港町である下田が、外国との部員か交流の先駆けとなった歴史が詰まっている。黒船に乗って湾内をクルーズした。 弁天島があった。港のすぐ近くである。幕末・明治維新の精神的指導者「吉田松陰」が、停泊中のペリー艦隊へ密航を試みた場所である。緑に包まれた小さな島は静かで、日本の夜明けにかかわったとは・・・。

ナマコ壁

ペリーロード

  ペリーロードを歩いた。ナマコ壁の建物が目立つ。 白と黒の碁盤目が斜めに交差する”なまこ壁”は、古風で独特の下田情緒をかもし出している。商家の土蔵や民家で使われていた。竹の骨組という。 石廊崎灯台 伊豆半島の最南端、石廊崎灯台に着いた。海が美しい突き出した岩によじ登る。 地中海のそれとまがう美しい海岸線、日本再発見である。

伊豆七東

土産物屋にキンメダイの干物が並ぶ、南伊豆である。

伊豆半島

修善寺温泉 熱海から天城峠を越え、修禅寺温泉に立ち寄った。 桂川に架かる“朱塗りの橋”と“竹林の小道”。一昨年ひとりで訪ね、歩き回った場所である。桂川に作られた独鈷の湯(空海の謂れある)から立ち昇る湯煙もあの日のままだった。   竹林のタケノコは、抜かないでください」と書いてあった。竹林を育てているらしい。湯の町の風情ある散策路である。    修禅寺物語”(岡本綺堂作)の舞台である。この戯曲は、幾度も歌舞伎・能楽で演じられた。時は鎌倉時代、この地に住む面つくり師、夜叉王とその娘、(かつら)と幽閉された源頼家の鬼気迫る情景が思い浮かぶ。死相の現れた頼家の面をつけて殺害された桂。  伊豆半島の奥座敷に伝えられるこの話。竹の林と湯けぬりに往時をしのぶ。

修禅寺

 

まごむすめ

おバーちゃん、休みが取れたから遊びに行ってもいい?」と堺市に住む孫娘からの電話。「おじいちゃん(私の夫)のお墓参りもしたいし・・・」と殊勝な申し出であった。 彼女は、社会人3年の歯科衛生士である。折々の電話で、年々の成長ぶりは感じていたが、会うのは数年ぶりだ。  

いまの私に、若い女性と会話する機会はめったにない。娘とはまた違うであろう孫娘との会話が楽しみで、そわそわして待っていた。布団を干したり、食事のメニューを考えたり・・。 

   

 思えば、高等学校の入学祝いに、イタリヤ旅行に連れ出してから9年になる。あの時、親や妹たちへの土産を買うために同じ道を何度も往復し、真剣に品定めをしていた姿を思い出す。限りある外貨でどんなものを選ぶのか、私も興味しんしんでついて歩いた。パスポート取得や両替・出国・入国を初体験させたことが、社会を見る目を養ったと信じている。飛行機の窓から間近に雲を見て歓声を上げていた娘である。

   

 広島駅に出迎えた。そのまま、私の出入りするスポーツジムに行く。日ごろ運動不足だから動きたいという。ウイークデーのジムは、シニアがほとんどで、20代の若い女性は珍しくよく目立つ。顔見知りのインストラクターや会員に照会すると、にこやかに「(祖母)がお世話になっています」とあいさつしている。いつの間にか、社会人に育っていた。これは、わが娘を褒めねばなるまい。 

 彼女とのとりとめのない会話が弾む。観察眼が確かでリアクションが面白い。「今どきの若者は・・・」というフレーズは昔から言われてきた。“若者コトバ“などもやり玉にあがる。  

 常識をわきまえたふるまいや会話に安どする。職場の医師や同僚、患者さんたちとかかわる中で培ったものだろう。社会でもまれて“あるべき姿”を身に着けたに違いない。彼女が2泊で使った部屋に、寝具類が寸分たがわず定規で測ったように折りたたまれていた。我が娘が躾つけたのであれば、脱帽である。

 帰省してくれた愚息の運転で、大朝の墓地公園に出向き法要を済ませた。公園内を散策し、世界の美術工芸品の展示館を鑑賞。 身長161cm、体重49k抜群のプロモーション「女優さんのように写してあげるね」    

マングローブ林

石垣島を拠点に八重山諸島をめぐった。2017年の初旅である。マングローブ林には、カヤックでなければ立ち入ることができない。ラムサール条約で保護されている“名蔵アンパル”である。 マングローブは、亜熱帯の海水と淡水がまじりあう汽水帯に育つ植物の総称のこと。種の形や根の張り方など、陸上の植物とは違った特徴がある。実に興味ふかい。 保護指導員を兼ねるベテランガイドは、この林で営まれている壮大なドラマを熱心に語る。八重山諸島には、五種類のマングローブがあり、それぞれに役目と特徴があるという。潮が引くと干潟に数多くの小動物が動き出す。わくわくして観察した。 マングローブ林の中を2人乗りのカヤックで探検した。カヤック初体験の我々に、水面にオールの入れ方から、レクチャーしてくれた。

マングローブ」私が、南の国で見聞したなじみの樹木である。Tampa Florida(フロリダ・タンパ)のメキシコ湾で見たマングローブは、Manatee(ナマティー)を優しくはぐくんでいた。

常緑樹のマングローブは、ひと塊の葉の中に一枚だけ黄色になる葉がある。この一枚が塩分を多く摂取して仲間を助け、やがて落下する。すると下に住むたくさんの生き物がその葉を食べてミネラルを補っている。巻貝や巨大なヒルギシジミが砂の中に黄色の葉を引き込んでいた。だから林の中に落ち葉がない。 張りめぐらされた特異な形の呼吸根や支柱根は、多くの稚魚が安心して暮らせる大切な空間なのだ。マングローブを中心とした食物連鎖が成り立っている。 さっきカヌーで漕いできた流れの川が2時間後には、なだらかな干潟になっていた。上陸した。 ぽつぽつと穴が開き、時には、多数のカニ等の甲殻類が姿を現す。 干潟の近くではシオマネキ・コメツキガニ・トビハゼなどが出現する。しばし,しゃがんで待ち、急に立ち上がると一斉に潮を吹きだす。キバウミニナなどの巻貝、ヒルギシジミなどの二枚貝が出会える。

ヒルギシジミ

気候変動がこの絶妙なメカニズムを変えることのないように・・・。  

炎の焼き物

赤穂線(岡山→姫路までのローカル線)を旅した。備前焼のふるさと伊部で下車。炎の焼き物として愛好者は多い。私もその一人で、花器や茶器に何点か所持している。自然に近い土のぬくもりがいい。火襷(たすき)やぼた餅などの模様は、窯の中で藁が自由に踊って創るという。限りない自然体、だから全く同じものはないのである。名陶工は、「炎や煙の色、肌に感じる空気で焼き上げ、温度計は使わない」と言っていた。ec8e2fba3e9452cf6d78affdf70557ea-600x4001 Windowに備前焼を並べた町並みを散策した。裏手にレンガ造りの煙突がのぞいている。 老舗に並んだ備前の器を目で愉しんだ。この皿にはこんな料理が・・と想像を膨らませて・・。どの食材でも器とけんかしないのがいい。inbemachinami1img_1117img_1120img_1123img_1129img_1122img_1126