達人 ・・Expert Of Life

私が「Ageingの達人」と称している松本美明氏ご夫婦と出会ったのは、昨年のアラスカクルーズでした。  松本さんは別の日本人グループ6名で参加されていて、ご夫妻からお食事のお誘いを頂戴したのは、その添乗員を通してでした。。単独参加の私は久しぶりの日本語でおしゃべりと食事を楽しんだことは勿論ですが、私が魅かれたのはその朴訥とした話し方に見え隠れするお人柄でした。以来、交流させていただいている。 松本さんは大阪吹田で事業を経営されていたが、今は息子さんにハンドルを任され、主に琵琶湖の湖北、マキノ市海津町の別荘で生活されているエンジニアでした。 私が彼を「達人」と呼ぶ理由は・・。 まず、ライフスタイルが型破りに愉快なのである。何しろ別荘の屋根に自分で天文台を作ってしまうのだから・・。 お孫さん達を引き寄せるために庭にロッククライミングのボードを作ったり、アイスクリーム製造機もハンドメイドというから驚き、湖水サイドの庭にバルコニー風のテーブルも・・・。すでに70歳を超えておられるが全くそうは見えない。最近は地元の小学校に仕事でなく、太陽光発電を据え付けてしまったというからスケールが違う。 「町の東部、海津は西近江路と湖上交通の要衝として栄えた宿場町であり港町、湖岸には、風や波から家を守るために延々と続く石積みが残されており、独特の風景を形成している。 この石積みは、江戸時代に、この地の代官の西与一左ェ門(にしよいちざえもん)によって作られた古いもので、まるで城壁を思わせる立派なものです。宿場町、港町として栄えた時代を偲ばせるひなびた風景を形成している。」・・海津町の観光資料より この石積みから見て、どうやら、昔、前田藩ゆかりの屋敷があった跡に建てられた家が現在の松本邸なのである。そうとは知らずにここを数年前に購入されたというが・・。 ひたひたと湖岸に寄せる波音が何とも心地よい・・・まさに癒しの道、Healing Roadと銘々しご夫妻と散策を楽しんだ。 銘酒「竹生嶋」と鮒すしに加え、奥さまのまごころデイナー。 この重厚なテーブルもお手製という。 ご夫婦に会いたくて、天文台が見たくて、昨年、彼岸花の咲くころお訪ねし、「達人」の住むこの風土と空気にすっかり魅了されてしまった。  このエリアは歴史の宝庫でもある。謡曲でも知られる「竹生嶋」や「三井寺」などの名前を見かけた。どこか世阿弥の室町文化の名残が漂い、武士や商人が往復したであろう旧街道を彷彿とさせる町並みが残されていた。 松本氏はカヤックやボートを持っていて、時に琵琶湖に浮かべるという。なんと風流な「ゆとり」の極み・・と思えるのだが、彼の夢はまだまだ、これで終わらない。 最近に聞いた電話の声が活きていた。 聞けばここは桜の名所100に選ばれているところである。笑顔の美しい奥様に逢いたくて、この4月、再び訪ねて湖面からの桜を見せてもらうのを楽しみにしている。